美しいものに癒されるから、大切な時間は記録に残す。

ジャニーズ事務所を中心に、美しい人たちを愛でて現場や映画やTVの感想を綴っています。

阿部和重「追跡者」~大野智

2014年1月1日朝日新聞広告特集より。

 「気鋭の作家たちが描く『もう一人の嵐たち』

嵐のようで嵐ではない5人を主人公に、

作家がそのイマジネーションを自由に働かせてつむぎだした

五つのストーリー。」

 

これらの素敵な写真たちは、彼らをモデルにした小説と共に掲載されました。

朝日新聞と嵐(2013年12月31日~2014年1月1日) - 美しいものに癒されるから、大切な時間は記録に残す。

 

5つの短編についてそれぞれ綴るレビューです。

 川上未映子「僕たちは、抱きあったことさえ」~松本潤 - 美しいものに癒されるから、大切な時間は記録に残す。

山崎ナオコーラ「僕は駿馬」~相葉雅紀 - 美しいものに癒されるから、大切な時間は記録に残す。

平野啓一郎「フェニックスのリア王」~櫻井翔 - 美しいものに癒されるから、大切な時間は記録に残す。

伊坂幸太郎「Eの874」~二宮和也 - 美しいものに癒されるから、大切な時間は記録に残す。

*************************************************************************************************

阿部和重「追跡者」~大野智

f:id:koromo8oo8:20150906125734j:plain

この写真、

「はだし!はだし!」

って、裸足なだけなのにときめいてしまう大野智の魔法。

 

(あらすじ)

怪物~トルネードを追いかけるのが智の仕事だ。

18歳の智は大学で気象学を専攻しようと志していた。

その頃に見たテレビ番組で「トルネードハンター」という職業があることを知った。

 

大学入学後、智は毎年渡米し、積乱雲の撮影にのめり込む。

その後オクラホマ大学に留学し、尊敬する教授の弟子になり、

トルネードハンター研究者チームの一員となる。

 

資料的価値と芸術的価値を兼ね備えた写真映像を撮ることが、智の目標だった。

その目標のためには無茶をやりすぎることもあり、

怖いもの知らずの智には「魔王」というあだ名がついた。

 

オクラホマ大学で智と知り合い、意気投合した「白井」という同い年の青年は、

日本の気象庁の職員となり、ふたりは継続的に連絡を取り合っていた。

 

ある年、観測史上最大の「怪物」が日本を襲った。

白井は怪物が荒れ狂う被災地に向かい活動をしていたが、

全身を電柱に叩きつけられてしまった。

 

智は白井を見舞うため、ただちに帰国を決めた。

しかし帰国の目的はそれだけではなかった。

智は、日本に災害調査のエキスパートを育成するため、

5人の新チームを結成した。

その名は、嵐という。

******************************************************************************************

「魔王」とか、「白井」とか、「嵐」とか、

ファンなら読みながら、うふふと笑みがこぼれてしまうような作品。

 

阿部さんは「リーダー」というキーワードからこの物語を紡がれたのかな。

 

積極的で、先頭に立つタイプのイケメンな「智くん」で、

(いえ、実際の大野さんも素敵ですが)

ある意味この作品が「一番ファンタジーだ」と思ってしまう。

 

でも、魅せられた何かにのめりこんでいって、

時間が流れてもそれに対する情熱が消えなくて、

結果として、他の人には成しえない成果を上げるところは、

リアルの大野さんと重なるところがありますね。

 

私はこの作品を読んでいると、

リアルの大野さんの、一歩引いたところから見守る感じと違う、

グイグイな「智くん」にモジモジとしてしまうのだけど、

大野担の皆様は、

こういう「智くんと違う智くん」にもキュンとしてしまうのかしら。

 

このブログの目次 - 美しいものに癒されるから、大切な時間は記録に残す。