美しいものに癒されるから、大切な時間は記録に残す。

ジャニーズ事務所を中心に、美しい人たちを愛でて現場や映画やTVの感想を綴っています。

舞台 「悼む人」~ずっと見たかった向井理を見た日(後編)

舞台レビュー「悼む人」

記録日は2012年11月9日。

 

原作=天童荒太

演出=堤幸彦

出演=向井理 小西真奈美 手塚とおる 真野恵里菜 伊藤蘭

 

レビュー前編はこちら↓↓

koromo8oo8.hatenablog.com

 

オープニング。

スクリーンに次々と映し出される、事件・事故の死亡記事。

大きく「悼む人」とタイトルが出た後に、

ゆっくりと舞台の奥から現れる、向井理。

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汚い旅人の姿。顔には垢メイク、

後ろ髪には大きく寝癖がついている。

 

映画のような舞台風景に、

そこにいる向井理が「実物」だという実感が沸かない。

 

舞台中央に立ち、「悼む」儀式を行う。

 

長い腕が大きく弧を描き、

ガッシリとした男らしい手が胸元に収められている様を、

「・・・・・・。」

と、見守っているうちに、

「ほんものの向井くんだっっ!!」

と、胸がときめく。

 

放浪の旅をしている設定なので、何度も客席に降りてくる。

 

「背たかー!!」

「顔ちっさ!!」

「手、ながーい!!」

降りてくる度に、観客の目はハートマークになる。

 

「顔は絶対にちいさいだろう」

と覚悟していたけど、

顔、タテも、ヨコも、奥行きも、

ひとつひとつのパーツも全部ちっちゃ!

 

なんていうか、小ぶりで、端整なつくりのお顔で、

上品に細工された和菓子、って感じ。

 

半裸になると、無駄な肉が一切なく、

お腹も腕も、筋肉が綺麗についていて、彫刻のようだった。

 

向井さんは手が長いので、動きがひとつひとつ様になって美しい。

「手が長い」というのは表現者にとって非常に有利なことだなあ、

と思いながら眺めていた。

 

一般的に評価される、

「さわやかな青年」的な部分も素敵だけど、

ストイックさと知性が隠している、サディスティックな雰囲気が、

向井さんの魅力だと私は思ってる。

 

今回の舞台も、

「死者が憑依する」場面での、狂気の表情が秀逸だったので、 

ガツガツの悪役とかハマると思います。

 

 

小西真奈美さんは、好きな女優さんのうちの一人で、

今回はこの方を見るのも、とても楽しみだった。

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俳優さんには、

「舞台映え」タイプの方と「映像映え」タイプの二つがあると思っている。

 

小西さんは、癒し系の女優さんだから「映像映え」の人だろうな、

と思ってたけど、予感は的中。

うん、やっぱりそうかー。

 

でも、でも、すっごく可愛い。

 

向井さんと同じくらい「顔、ちいさーー!!」とショックを受け、

豆柴のように舞台を転がる様に、同性ながらどきどきしてしまう。

 

 

作品が「大人向け」なものなので、性表現も自然に登場してくるけれど、

主演二人が揃って柴犬系のため、いやらしさは感じなかった。

 

原作を読んでから行ったので、

「ぶっちゃけ、二人の夜の場面はどう表現されるのだろう??」

と、どきどきしていたのだけど、

 

照明をやや落とした舞台上で、同じ寝袋にもぐりこむ二人。

同時進行で客席通路をフル活用で「実家」の場面。

 

観客の視線を、

自分たちのすぐ目の前に立つ、伊藤蘭さんに向かせ、

気がつくと朝。

 

うまいなー!

 

重くて、崇高な、物語が終わった後の、スタンディングオベーション。

それまで張り詰めていた5人の表情が一気に緩み、安心したような笑顔に。

 

ここ数年で、舞台観賞を本格的に楽しむようになったけれど、

「スタオベの瞬間の役者さんの顔を見る」

のが一番の楽しみなんだと、この日気づいた。

 

報われたような笑顔だったり、

解放されたようなすがすがしい顔だったり、

糸が切れたように涙を流していたり、

 

私たちが俳優さんを見るとき、基本的に「演じている」姿しか見ることがない。

そんな彼らの素の瞬間が見られることが、映画やドラマとは違う魅力なんだと思った。

 

スタオベを受けて、小人のようにおどけた歩き方で舞台を去る向井さん。 

いい笑顔でした。

 

舞台ってやっぱりいいな。

これも、おばあちゃんになっても楽しみたい趣味のひとつになりそう。

また、素敵な舞台とご縁がありますように!

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